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mi1011.net石橋蓮司の弔辞
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または私は如何にして心配するのを止めて人生を愛するようになったか
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石橋蓮司の弔辞
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 原田芳雄に向かって自分が弔辞を言う、こんなばかげた、悪ふざけはあるだろうか。弔辞という字も正確に書けなかったし、弔辞とは故人の業績をたたえ、人に伝えるとあったが、今、芳雄の業績をたたえたくもないし、人に伝えたくもない。ただただ、ただただお前が今ここにいてくれればいい。お前が今ここにいて、これは冗談だと言ってほしい。それが芳雄、家族に対して、またおれたち仲間に対しての最大の業績だよ(涙)。ほらみろ、破たんしてしまったじゃないか。お前が悪い(涙をふいて)。じゃあ、こうしよう。これは映画の一場面としてアドリブで何かしゃべってみるよ。

 芳雄、おまえと一緒にやった映画、全部うまくいったな。そして最新作「大鹿村騒動記」、あの(撮影の)2週間。おまえが病魔と闘いながら作品に挑む姿は感動的だったし、すごみさえ感じたよ。あの映画の原案は芳雄だと聞いて台本を読んだとき、正直言っておれにはよく分からなかった。なぜ芳雄がそこにこだわるのか。なぜそこまでこだわるのか、よく理解できなかった。でも完成試写を見たとき、何か、心がふるえるのを感じたよ。今も感じている。それはあの2カ月後、日本が未曽有の大災害に襲われ、多くの村、村が壊滅的打撃を受けてしまった。そして今、そのたぶん村、村方々が一緒に手を取り合って、過酷な環境の中、苛烈な現実を乗り越えようと一生懸命頑張ってらっしゃる。しかも遊びを取り入れながら、その力の源はなんなんだ。どうしてそうできるのか、この映画でその源のいったんをほんのささやかでも提示できたのではないだろうか。

 このように原田芳雄は直感力が鋭く、動物的勘と言ってもいい。いつも人の心の活断層のきしみを誰よりも早く聞き取り、そして予感し、具体的な作品に起こして、見事肉体化してみせたよな。芳雄、おまえの力と身体はまだまだ日本の映画界に必要だよ。おまえが次回作、どんなことを考えていたのか、どんな声を聞き分けていたのか、何を予感していたのか、これから(しばし沈黙)、家族の方々にいろいろ教わって、具体的な映画になれるよう、おれも含めて一生懸命頑張ってみるつもりだ。具体的になったらば、すぐに報告にいくから、それまで少し、ほんのちょっとだけ休んでいてくれ。

 また破たんしそうだからこれでやめる。芳雄、だらしなくてごめん。

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