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mi1011.net 20080724
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または私は如何にして心配するのを止めて人生を・愛する・ようになったか
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キングダム
友人M本氏からの推薦図書として紹介を受け、最新刊まで読んだ。また漫画である。

舞台は中国・春秋戦国時代。大将軍を目指す少年・信と後の始皇帝となる秦王・政の物語。思い出したのだが、本宮ひろ志の『赤龍王』をご存知だろうか。そう、秦末期から始まり劉邦と項羽のあれである。あの『赤龍王』は始皇帝の死から始まる。鷲鼻で威圧的なオーラを纏い圧倒的な存在感の帝王。それが始皇帝。それが死からではなく生;その若かりし日々を、一武将の主人公と共に過ごす形式を取ったことで、このストーリーの根幹は画期的だといえる。

ところが、大将軍を目指す信がそんなに強そうに見えない。もっとはっきりいえば、魅力的じゃない。にもかかわらず、死なない。それが神懸り的ではないから死なないことに戸惑う。神懸り的に死なないといえば、新井英樹の『ザ ワールド イズ マイン』のモンちゃんが両手を広げてピストルの弾の中をすり抜けていくシーンにつきる。あれほどのカリスマ性がないと表現できないものなんだが、信の場合、神が懸かっていない。だからガッカリである。秦王の政もしかり。常に眼が開きっ放し。いくらカリスマのある役柄とはいえ、極端過ぎる。

さらにひどいのは、特に序盤、敵を倒せばさらに強敵が出現する、いわゆる『ジャンプのインフレ』現象が発生しているので、表現が実に軽い。せっかくの壮大さがヘナヘナだ。男塾とか星矢かと思ったほどだ。また、カオスな春秋戦国時代を表現するのであれば、ばったバタバタバタバタ人が死にまくるのは悪くないのかもしれないが、あまりにもデフォルメされ過ぎて、心の機微や微妙な駆け引きの欠片もないようでは、食傷気味になるのはいたしかたない。要するに、題材の割に粗雑。

なんでも、作者はこの漫画が初めてのストーリー漫画だという。なるほど、大人の題材(大河ドラマ・戦略)を使いながら子供騙し(ジャンプのインフレ)を取り入れるあたり、まるでヤングジャンプやなと思っていたら、本当にヤングジャンプ連載と知って笑った。つまり、作者が悪いのではなく、明らかに編集者が悪い。たしかにヒットもしているらしいし、ある程度ヒットしないと本当にしたい内容も出来ないだろう。事実、10巻を超えてようやく『武力だけではない』攻め方を提示しつつあるので、これからに期待したいところだが、それまでの展開は読者を限定した感が強く、自分の持ち物なら即ブックオフ直行だなと思った次第である。

キングダム(原泰久著 集英社)
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