忘れられない一瞬、実はまだ続きます。
強引に夜中に呼び出された俺は、その彼女を乗せ、カブト山の駐車場で車を止めました。
整理すると、彼女とはその時点で約3年つきあってました。
その間、3回別れ、やり直ししてます。別れた理由、それは、俺の身勝手な気分です。そう、なんかつきあいがしんどくなったから別れる→寂しくなる→戻る、の図式。あと、違う女性を好きになって別れたり。いずれにせよ、一方的に、俺でした。そして告白します。俺と彼女はSEXしてませんでした。俺は、生粋のチェリーボーイでした。サルのシーズンですよ、20代前半なんて。しかし彼女は拒んでましたので、無理強いしませんでした。
が、口では無理強いしてもらってました。それが処女逸脱を拒む彼女の精一杯の返答なんでしょう。ま、気が付くと、口でやってもらって、『はい、いっちょ上がり』です。
で、当時、またしても尻ブルーな俺は、『ちょっと一人になりたい』という、訳わかりそうで実際訳わからん理由で、彼女と距離を置いて、1ヶ月という状態でした。
本編です。
エンジンを止め、酔いで饒舌な彼女が口を滑らかに開きます。
彼女『あんなーーーーー、実はなーーー、いわなあかんことがあるねん』
俺『なに?』
彼女『んーーーーーじつはなーーーー』
男、できたんだろうな、と思いました。なんとなく冷静だったのを覚えてます。が・・・
微妙な間。
彼女『こないだ、海外に1ヶ月ステイしにいったやんかー』
俺『んー』
彼女『そこに住んでる男の子がいるんやけどなー、Hしちゃった』
俺『!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
ドガチャーーーーーーーーーーーーーン
俺『何回したの?』
彼女『何度も。』
俺『!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
ドガチャーーーーーーーーーーーーーン
『え。な、何だ、この感覚!?』
北斗の拳に出てくるチョロい悪役ボスのどてっ腹に大きな穴が開いた感覚。あ、あ、穴があいてるよおおおおおおおおおおおお。あいてるよおおおおおおん!
告白を終わった彼女は、清清しい笑顔してました。言ってる時も笑顔でしたが。華麗、残酷、かつ豪快な、告白でした。周到に計算された復讐でしょうか。
その後、どうやって帰ったのか、本当に記憶がありません。飛んでます。
翌日、サークルに行くと、あいかわらず、多方面から『このゴキブリ野郎!!!』という視線が突き刺してましたが、正直、どうでもよい。その前にこの”穴”をなんとかしてくれ!!です。
彼女と俺はつきあってるけど、つきあっていない、そんな状態です。彼女を責めれません。さらに、彼女をそのような状態にもっていったのは、まぐれもなくその頃の俺です。しかし、この『何かを失った感覚』をどこにぶつければいいのか、どこに吐き出せばいいのか、わかりませんでした。車酔い以外で吐き気がしたのも初めてでした。
告白すれば、人を傷つける感覚を初めて理解しました。自分が想像以上に傷つけられた衝撃が、鏡に反射して、自分に返ってくる。んー、言葉で書ききれない。なんともいえない感覚です。己の愚かさや青臭さが過去からフィードバックしてきます。
で、結局どうしたのか。
途中で違う女性とつきあう選択肢を取ろうとも思いましたが、
いろいろ考え、情緒不安定になりそうでしたが、結局、全てを飲み込んで、彼女ともう一度やり直すことしました。
己のターニングポイントはいろいろとあるものですが、
あの瞬間は、間違いなく、自分を形成する何かが弾け、何かが出てきた、そんな瞬間でした。
青から緑になったのでしょうかね・・・・・・
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