学生時代の友人で、Mという奴がいた。
文学部で哲学を専攻し、4畳半の下宿部屋は、いつ遊びに行っても、訳わからん哲学書とゴミの山だった。唯一確認できる家具・ベッドの枕元にハサミもあった。そんなMとは、演劇サークルで出会った。Mの部屋は居心地がよく、Mとの会話は刺激に溢れ、在学中、週に2回は泊まっていた。
俺にとっては、Mは最も面白い奴だった。何故なら、全く考え付かないことばかり、俺にアドバイスしてくれる。その中でも一番よくいわれ、一番気に入ってるフレーズがある。
『メカになれ。つまらない感情に出来るだけ左右されないで、メカになったらいい。それが一番だ。』
仕事内外問わず、いろいろな人間から、いろんなどうでもいい感情を発露されるけど、あれから少しはメカニックに対応できるようになったんだろうか。
卒業してから、一度もMと会ってない。
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